東京支社の小林です。

共通テストも終わり、いよいよ入試本番の時期です。
僕は大学生の頃、予備校で英語を教えていた経験があります。
センター試験(現在の共通テスト)が終わると教室の雰囲気は大きく変わる。
昨日までと本当に同じ生徒かと目を疑うくらい生徒の顔つきが変わる。
センター試験で本番の洗礼を受けて、現実の厳しさを目の当たりにして、
迫りくる国公立の二次試験や私大の試験に対する不安や緊張が頂点に達する。

大学受験という範囲において言及するならば、受験勉強というのは実にくだらない。
苦労して学んだことや身につけたことが役立つのは入学試験の時のみ。
試験が終われば一生使うことのない知識ばかりです。
しかし、そのくだらない受験勉強を一生懸命頑張ることはくだらないことではない。

実は大学に入ってから勉強する内容だって実社会ではほとんど役に立たない。
大学は専門学校と違って実用的なスキルなり知識を身につける場所ではないからです。
知力をもって常識を疑い、数多くの専門書を読むことで整合性を求め、未解明の事柄を探求する場所です。
高校までの「勉強」=「習ったことを覚える」=「一つの正解を出す」とは大きく異なる。

大学での四年間の勉強が役には立たないにしても、価値がないことにはならない。
普通では思いつかないような角度から物事を見る視点とか、
既存の枠を超えた発想をすることができるようになるためには学問的な知識と訓練が必要です。
日本の大学教育では軽視されているリベラルアーツ(教養教育)こそが知力の原点であり、
専門性を高めるためのジャンプ力だと僕自身は痛感することが多々あります。

本命の試験開始まで直前に迫った今が受験生にとって精神的に最も苦しい時です。
不安なのはみんな同じだし、やり残したことが気になるのもみんな同じ。
不確かな知識を頼りに本番に臨むのもみんな同じなんです。
一人でも多くの受験生が本番で力を出し切れることを心から祈るばかりです。
大丈夫!きっと頑張れるから!